ここでは私が簿記3級受験にあたってメインで使用したテキストを紹介する.
他の書籍と比較検討を行った上で本書を選んだので, 私目線で本書の特徴をお伝えしたい.
概要は次の通り.
こんな人におすすめ
本書は次のような人におすすめしたい.
- 本当に簿記の「ぼ」の字も知らない人
- 用語の意味を一つ一つ理解しながら学習を進めたい人
- フリーランスで確定申告のために基本知識を修得したい人
私は昨年, 膨大な時間を確定申告に費やした.
もうあんな辛い思いをしたくなかったから基礎知識修得のために本書を手に取り, 簿記3級を取得した.
- 何らかの理由で必要に迫られている
- それなりに用語の意味も理解したい
そんな人にオススメの一冊だ.
こんなことは書いていない
次のようなことは書いていないので注意.
- ooだけ覚えれば必ず簿記3級に受かるよ! という怪しい裏技
本書はタイトルにある通り「スッキリわかる」ための易しい解説が盛り沢山だ.
よく大学受験用参考書で見かける怪しい構成ではない.
正統派な内容なので上記の点を期待している人は注意が必要.
結論: 解説重視の人にオススメの参考書だよ
先に結論から.
- 解説重視の人にオススメの参考書だよ
私は昨年, 簿記の「ぼ」の字も知らない状態で青色確定申告にチャレンジした.
いわゆる専門用語をググりながら書類作成を行った結果, そのほとんどは記憶に残らなかった.
そんな私がすんなり理解できた参考書なので, きっと多くの人の理解の一助になるはず.
以下, 本書の良い点, 悪い点などを紹介する.
本書を選んだ理由
本書を選んだ理由は次の通り.
- amazonでとにかく分かりやすいと評判だったから
私は簿記に関してはズブの素人だった.
確定申告をもっと短時間で終えるための知識習得が急務だった.
そのためにはとにかく分かりやすい参考書で勉強するのが一番だと考えた.
本書は非常に分かりやすく用語や概念を解説してある.
私のような素人にぴったりの参考書だった.
ただamazonのコメントにあるとおり, 本書だけでは合格点に届かないだろう.
私は予想問題を入手し知識不足をカバーし, その結果簿記3級に合格できた.
商品スペック
項目 | 内容 |
---|---|
金額 | 1,026円(本体価格+税) |
サイズ | A5 |
目次
- はしがき
- 簿記の学習方法と合格までのプロセス
- 日商簿記3級の出題傾向と対策
- 簿記の基礎編
- 第1章 簿記の基礎
- 仕訳編
- 第2章 商品売買
- 第3章 現金
- 第4章 当座預金、当座借越
- 第5章 小口現金
- 第6章 手形
- 第7章 貸付金・借入金、手形貸付金・手形借入金
- 第8章 有価証券
- 第9章 その他の債権債務
- 第10章 消耗品の処理
- 第11章 貸倒れと貸倒引当金
- 第12章 固定資産と減価償却
- 第13章 租税公課と資本金
- 第14章 費用・収益の繰延べと見越し、訂正仕訳〜帳簿編〜
- 第15章 帳簿への記入
- 第16章 試算表
- 第17章 伝票と仕訳日計表
- 決算編
- 第18章 精算表と財務諸表
- 第19章 帳簿の締め切り
- 問題編
- 問題
- 解答・解説
- さくいん
- 付録編(別冊に収載)
- みんなのギモン&ポイント5
- 解答用紙
- チェックテスト
良かった点
ここでは本書の良かった点を4点紹介する.
- 解説が易しいから初学者でも理解しやすい
- 細かく単元分けされているからピンポイントの学習がし易い
- 版数がアップデートされている
- 持ち運び可能なサイズだから移動中に勉強できる
解説が易しいから初学者でも理解しやすい
まず, とにかく解説が分かりやすい点がグッド.
私のように知識のない初心者が無事に簿記3級に合格できたのは間違いなく本書のおかげだ.
ここで得た知識を活かして次回の確定申告に臨むつもり.
細かく単元分けされているからピンポイントの学習がし易い
次にこの点.
本書は細かく単元分けされているからピンポイントの学習がし易い.
つまり, 日々の学習プランを立てやすい.
予想問題や過去問を解いていると, ピンポイントの復習がしたくなるはずだ.
本書はその単元分けによって 知りたい用語・概念だけを学ぶことが可能 だ.
私は本書のこの構成に随分助けられた.
版数がアップデートされている
簿記試験は数年置きに試験範囲変わるらしい.
本書は 第xx版 という形で内容がアップデートされているので, 常に最新の試験状況に対応した構成になっている.
私が受験した第144回は試験範囲変更前だった.
2017年2月試験ではその範囲が変わるらしい.
第7版ではこの2月試験分まではカバーしている.
それ以降の時期に受験する人は最新版テキストを入手した方が良い.
持ち運び可能なサイズだから移動中に勉強できる
他に良いと思った点はサイズ.
私が本書を眺めたのは次のシーン.
- 通勤時間に電車内で
- 帰宅後のスキマ時間にソファで
ムリに机で勉強する必要はない. 机以外で勉強する時間をつくるのがポイント
机にかじりつくだけが勉強ではない.
むしろ, リラックスした体勢で勉強できるのならその方が良い.
私はスキマ時間にまで机に向かいたくない.
だから, 移動中やソファで過ごす時間で勉強していた.
本書の秀逸なサイズは勉強場所を選ばない.
イマイチだった点
ここでは本書のイマイチだった点を紹介する.
私はこのテキストをメインに使用して合格を掴み取ったのであまり悪口を書きたくないんだけど…
それでも気になる点があったので敢えて紹介させて頂く.
イマイチな点は次の通り.
- 索引が貧弱
- 欄外に重要なことが書いてある
- 巻末問題が簡単なので第5問対策には役不足
索引が貧弱
本書に出てくる用語にも関わらず索引に非掲載という書籍にときどき出会うが, 本書はこのパターン.
たとえば 所得預り金 などは索引には載っていない.
これは予想問題や本番では頻出用語.
索引にない用語を知りたい場合は随時付箋を貼るなどして工夫しよう.
欄外に重要なことが書いてある
そもそも参考書だけに取り組んでいても重要な点を見抜くことは難しい.
予想問題や過去問を解いて初めて 何が重要か が判る.
本書は本文だけでなく欄外に重要なことが沢山書いてある.
「これ, 本文中に書いてよ…」 と思うこともしばしば.
必要な情報は自分で書き込もう
よくテキストをキレイに使う人がいるが, それはオススメしない.
必要な情報はどんどん書き込むべき.
たとえばこんな具合に.
- まず仕訳
- Tフォーム作成
- Tフォーム合計算出
- 残高試算表に転記
- 計算
巻末問題が簡単なので第5問対策には役不足
本書だけで簿記3級に合格するのは恐らくムリ.
必ず過去問または予想問題に取り組む必要がある.
巻末問題の形式は本番を想定しているが, 内容が若干易しめ.
基本的な理解を得るだけなら良いけど, 合格を目指すなら第5問対策を本書以外で行うべき.
それでも買った方が良い理由
イマイチな点がいくつかあるが, それでも本書は 買い だと思う.
その理由は次の通り.
- 合格に必要な知識が無理なく得られるよ
合格に必要な知識が無理なく得られるよ
買い だと思う理由はこの点に尽きる.
無理して勉強しても大して身にならないからね.
本書は次のような特徴がある.
- 図が豊富だから用語や仕訳の概念が分かりやすい
- 単元が細かく分かれているので復習しやすい
勉強は反復作業だから, 如何に復習をするかがポイントになる.
本書は豊富な図と秀逸な単元構成で日々の復習を楽にしてくれる.
私が行った勉強方法については次の記事で詳しく紹介している.
興味のある方はご参考までに.
私が簿記3級受験に使用したテキストの購入はこちらから.
私は第7版を使用した.
現時点での最新版は第8版.
簿記3級についてまとめた記事
本書は簿記3級受験のために使用した.
受験当時の勉強方法等は次の記事でまとめたので興味のある方は是非.
今回は以上.