ブログのバージョン管理がしたい.
エックスサーバで運用している当ブログのバージョン管理を.
ついでにWordPressのローカル開発環境も構築したい.
こんな感じのモチベーションで, エックスサーバにgitを導入する方法をまとめます.
動作環境
- windows8.1 64bit
- Rlogin 2.20.4
- エックスサーバ プラン X10
windows8.1 は私が操作しているPC.
Rloginはエックスサーバやgitに接続するためのクライアントソフト.
エックスサーバは私が利用しているレンタルサーバ.
前提条件
次の項目は設定済みとする.
- エックスサーバへのssh接続設定
まだエックスサーバでssh接続設定が済んでいない方はこちらを参照.

知っておいた方が良い用語
今回の作業で聞き慣れない用語がいくつか出てくる.
これらの用語について簡単に紹介.
概要は次の通り.
- gettext
- curl
- git
gettext
慣れない英語よりも母国語で作業できたら良いよね,という思想で開発されたライブラリ.
curl
gitでHTTPS(SSL)を使用可能にするために必要.
エックスサーバには元々curlが入っているらしいが,curl-devel パッケージが存在しないらしい.
git
バージョン管理をするためのサービス.
本番環境で編集するのが怖い人は導入しましょう.
ここからはエックスサーバへのgit導入手順を紹介する.
gettext導入
まずはgettext導入手順について.
概要は次の通り.
- gettextについて
- エックスサーバへssh接続
- gettextインストール
gettextについて
エックスサーバでgitを使う場合はこのライブラリが必要.
そもそもgit内部でgettextを利用しているっぽい.
Introduction to gettext
On the other hand, most people are less comfortable with English than with their own native language,
and would rather be using their mother tongue for day to day’s work, as far as possible.
Many would simply love seeing their computer screen showing a lot less of English,
and far more of their own language.
引用: gettext Introduction to gettext| GNU
要するに, gitとの対話的やり取りを母国語で表示してくれるライブラリってこと.
エックスサーバへssh接続
私はRloginを使ってssh接続している.
Rloginでエックスサーバへssh接続するについては方法はこちらの記事を参照.

gettextインストール
gettextインストール手順は次の通り.
- インストールディレクトリの確認
- gettext 入手
- install
- パスを通す
- 確認
インストールディレクトリの確認
エックスサーバのどのディレクトリに gettext をインストールするかを確認する.
gettext は次のディレクトリにインストールする.
/opt
/opt
実行時に書き換えられないアプリケーションソフトウェアパッケージ
↑この言い回しだと少し難しい.
要するに, ディレクトリ構造持ったアプリを展開するならここにインストールしてね, ということ.
エックスサーバは Linux OS なので,ディレクトリ構造もそれに準じている.
エックスサーバのサーバ構成について知りたい方はこちら.
gettext 入手
gettextのバージョンは次の場所で確認可能.
最新版がほしい場合は gettext-latest.tar.gz
を選択する.
私は最新版は使わない主義なので, 最新版から一個前のバージョンを選択した.
選択したバージョンは次の通り.
gettext-0.19.8.tar.gz
install
次のコマンドでインストールする.
$ wget http://ftp.gnu.org/gnu/gettext/gettext-0.19.8.tar.gz
$ tar zxvf gettext-0.19.8.tar.gz
$ cd gettext-0.19.8
$ ./configure --prefix=/home/[サーバーID]/opt
$ make
$ make install
コード解説
コマンド | 意味 |
---|---|
wget |
ダウンロード |
tar |
解凍 |
cd |
ディレクトリ移動 |
configure |
Makefile生成 |
make |
コンパイル処理実行 |
make install |
インストール |
tar
コマンドのオプションについてはこちらを参照.
まとめてくれた方に感謝.

パスを通す
次のコマンドでパスを通す.
$ cd ~/
$ ls -a
$ vi .bashrc
$ source .bashrc
コード解説
1, 2行目操作は↓次の表の通り.
コマンド | 意味 |
---|---|
ls -a |
隠しファイル確認 |
source |
シェル設定ファイルを読み込む |
3行目ではviコマンドで .bashrc
ファイル を次のように編集している.
この編集によって, gettextのコマンドラインツールが使用可能になる.
# for gettxt
export PATH=$PATH:$HOME/opt/bin
4行目では編集内容を有効化するための作業を行っている.
通常, .bashrc
ファイル編集後はログアウト&ログインが必要.
今回はそれが面倒なので source
コマンドを実行した.
確認
次のコマンドで gettextのバージョンが表示されればgettextの導入は完了.
$ gettext --version
curl 導入
次にcurlを導入する.
gitでhttpsを利用するためにcurlが必要.
エックスサーバには元々curlが入っているらしいが,curl-devel パッケージが存在しないらしい.
curl導入手順は次の通り.
- curl ダウンロード
- install
- 確認
curl ダウンロード
次のサイトから適当にミラーを選択.
次のコマンドで curlファイルをダウンロード.
$ wget http://www.execve.net/curl/curl-7.50.3.tar.gz
install
gettextのときと同様の手順でinstall.
$ tar zxvf curl-7.50.3.tar.gz
$ cd curl-7.50.3
$ ./configure --prefix=/home/[サーバーID]/opt
$ make
$ make install
先程と同じような作業なので, ここではコード解説は省略する.
確認
次のコマンドでcurlのバージョンが表示されればok.
$ curl -V
git 導入
最後にgitインストール方法を紹介.
概要は次の通り.
- install
- 確認
install
これまでと同様の作業.
次のコマンドを実行し, gitをインストールする.
$ wget https://github.com/git/git/archive/master.zip
$ unzip master.zip
$ cd git-master
$ autoconf
$ ./configure --prefix=/home/[サーバーID]/opt --with-curl=/home/[サーバーID]/opt --with-expat=/home/[サーバーID]/opt
$ make all
$ make install
コード解説
気になったオプションを紹介する.
コマンド | 意味 |
---|---|
--with-curl |
http転送を使うためのオプション |
--with-expat |
pushでhttp転送使うためのオプション |
これらついて詳しく知りたい場合は, 次のコマンドを実行してヘルプを参照すれば良い.
$ ./configure --help
確認
次のコマンドを実行し, gitがインストールされていることを確認する.
git --version
まとめ
エックスサーバーは sudo コマンドが使えない.
だから,yumも使えないので今回の方法になったわけだけど..
先人の皆様お陰で助かりました.
今回使ったサーバはこちら.
エックスサーバー
今回は以上です.
参考サイト
お世話になりました.
ありがとうございました.
- http://3.1415.jp/ua7xskej/
- Linuxのディレクトリ構造(一覧)を理解する | linuxmaster.jp
- tarのオプションをまとめる | Qiita1