私がプロジェクトを1つ潰したときの話

プロジェクト 潰す

こんにちは。たきもとです。

先日、wantedlyの “話を聞きたい!” ボタンを押して某企業のCTOにお会いしてきました。
そこで、
「今度は私が潰したプロジェクトについてブログに書きますよー」
と宣言してしまったので、今回記事にしました。


動機が軽いですね、私。


そこで今回は、
-私がランチミーティング向けアプリを企画段階で潰したときの話
を紹介します。

背景

社会人って出会いが少ないよね

これは自分の周りでよく聞く意見。
確かにそうだなぁ、と思います。

会社に入って合コンやバーベキュー、山へ遊びに行ったり湖へドライブに行ったり。
こういうのは
-ある人はある
という感じでした。

逆に言うと、
-ない人はナイ
ということです。


こんな話をプログラミンができる友人と話しつつ、
-じゃあ何か作ろうか
と検討を進めたのが始まりです。

ランチアプリに注目したきっかけ

飲み会、つまりお酒が飲める時間はたいていの場合夜ですよね。
そう、定時後。


そもそもお酒が苦手だったり、たばこがイヤだったり、合コン的な雰囲気が苦手だったり。
こういう人だって世の中にはいるんです。

あ、これ私のことなんですけどね。


じゃあ ランチ ならどうよ?
ランチならOKでしょう!

お酒もないし!
12-13時 って時間的な締切もあるし!
ランチタイムは禁煙の飲食店多いし!
ランチタイムなら同僚と一緒に行動する人も多いし!


まぁ背景としてはこんな軽い感じです。

ターゲットは20~30代の合コンが嫌いな会社員・社会人

この年代が一番出会いを求めているのかな、と。
何故なら結婚する人の割合が最も高い年代だから。


この点に関する市場調査は何かしたの? と聞かれたら困りますが。
敢えて言うなら
-周囲の声
ですかね。

私も前職時代は似たようなこと考えていましたし。

アプリの仕様

当時考えていたアプリの仕様を簡単に解説します。

google map API と GPS を利用して位置情報取得

技術的には次のようなことをします。

-google map API を利用して指定した情報をマッピング
-GPSを利用して指定した距離・条件に合う登録者を算出・表示

掲示板でランチ相手を募集

基本は掲示板ベースでやりとりをします。
昨今のSNSを考えると、特別何か難しい機能を盛り込むわけではありません。


機能や使用方法を箇条書きで。

-ランチ募集は1人でも複数人でも可能。
-指定日時に予定の空いているビジネスマンを 距離 が近い順に数名表示
-この 距離 は 待ち合わせ場所 or 任意の指定場所 からの距離として指定可能

開発前に需要を知るには インタビュー が良いよ

市場テストをするためにプロトタイプを作る。
これは大手なら簡単にできるでしょう。

でも、私のような駆け出しはそんなところに時間を割くことができません。
大手と同じ手法じゃ勝負になりません。

アプリを作り始める前にできること

この企画で必要なのは アプリ じゃないです。

-待ち合わせ場所
-参加者
-ランチ(食事)

があれば企画自体は成立します。


だけど、企画やアプリ以前に必要なモノ

-誰かとランチをしたい という需要

です。


じゃあ需要を拾うにはどうすれば良いか。


その場でコストを掛けずにできるのは
-インタビュー
です。

カフェの女性店員と不動産営業マンにインタビューした話

160407_インタビュー結果

インタビュー数 = 3 って少なくない?
というご指摘は不要です。
もともと xx個の街の声集めれば十分 っていう正解があるわけじゃないので。


きっと大企業では
企画担当:こういうインタビューはするけど開発はしない
開発担当:こういうインタビューはしないけど開発はする
という住み分けがされているんでしょうね。

先日お話を伺った某企業ではこういう役割分担はキッチリされているそうです。


当初、友人は
「作ってWEBで宣伝すれば使ってくれるヒトいるでしょ」
「その使ってくれた人たちからフィードバックを貰おう」
という考えでした。

でも、きっとそれは違います。
使ってくれないよ、多分。

そう、作り損。


私がインタビューした理由は作り損がイヤだったからです。


その友人とカフェでランチをしながら打合せをしていたので、隙を見て店員さんに訊いた結果が上の図です。

-不動産営業の男性
は、私が当時引越を検討していたので、物件に移動する道すがら尋ねてみました。


結果はご覧の通りで、そんなアプリがあっても
-使わない
そうです。

理由は、
-誰が来るかわからない
-ランチに現れたヒトは安全な人物なの?
-個人での出会いは不要
という感じ。

逆に肯定的な意見は
-グループとか同じ趣味などの共通点があれば使ってもいいかも
でした。


インタビューをした最大のメリットは、相手の
-身振り手振り(ジェスチャー)
-表情(しかめっ面)
-生の声 (こんな質問をされて嬉しがるヒトとちょっと困っているヒト)
が直接見れた事です。

PCと向かい合っているだけじゃこういう気付きは得られないので。

結果的に開発の話は流れた

もともとこのアプリ開発を提案してくれたのは友人なのですが。
最近はめっきりこの話をする事がなくなりましたね。

どうやらインタビューで店員さんに
-使わない
-誰が来るかわからないから怖い
って言われたのが効いたようです。


結果として、今は他のプロジェクトを一緒に検討しています。
私も友人も素人ビジネスパーソンですので。
今回の出来事はかなり貴重な経験でした。

この角度から再検討したらイケてたかも?という話

これ、友人にはまだ話していないのですが。


開発を検討した当初のモチベーションが元々 
-社会人は出会いが少ない
-もっと出会いのチャンスを増やそう
だったんです。

この 出会い を別の視点から考えたらイケてたんじゃないの? という話をしますね。

異業種間、同業者間の営業職専用ミーティングアプリ

営業職の最重要課題は 如何に客先とアポを取れるか という印象です。
これは調査していないので、完全に勘ですけど。


でも、同業種または他業種の営業職・ビジネスパーソン同士が情報交換する 場 ってありますか?
異業種交流会、という名の合コンパーティを除いて。

もしあったら便利そうだな、と。

理由は
-実務でツカエル顧客データが膨大に蓄積できそうだから
です。


ツカエル情報って、たとえばこんな感じ。

「ねぇねぇ、○○会社の△△さんとコネのある人いませんか?お話聞かせて下さい」
「○○業界に詳し方いませんか? □□について教えて頂きたいのですが」

こんな事が分かれば

-顧客に会いやすい時間帯
-業界の常識・非常識
-初めてアポを取った成功事例

が分かってビジネスが加速すると思うのですが。


「ライバル増やしてどーするんだよ」
「社内のノウハウを垂れ流してどーするんだよ」
じゃなくて
「如何にライバルと協力するか」
を考えましょう。


ここで蓄積されたデータからは、各業界での課題も見えてくるでしょう。
そういった課題を一つ一つ解決していけば、国内のビジネス全体として生産性が上がると思うのですが。


日本の総人口は減少傾向ですし。
将来的に働き手を日本人だけで賄える保証はありません。

中小企業レベルでも今後のライバルはきっと 海外勢 になりますよ?
もっと生産性向上させないと負けちゃいますよ?


業界を閉鎖的にするんじゃなくて、もっとオープンにしようよ。
って私が勝手に考えているんですけど。
まぁまぁイケてるアイディアだと思ってます。

まとめ

作り損 はイヤだ。市場調査は楽に。安価に。

私は時間やお金を費やして何かを作るとき、
「あぁ、やっぱりダメだったね。作り損だね」
っていう状況になるのがイヤなんです。

そもそも私のような個人事業主にそんな潤沢な資金はありませんし。
まだまだ技術力もないけど。


開発するアプリの最低限の機能は
-もっと安価に
-もっと簡単に
代替できるモノがあるはずです。

たとえばこんな具合に。
-掲示板 → メール/LINE/facebook(無料)
-ランチ会場 → 近所のカフェ(数百円)
-機能説明 → 紙とペンがあればその場で解説可能(ほぼ無料)

実際に開発する工数に比べたら、こっちの方が断然安価で楽ですよね。


私には市場調査のために膨大なアンケートを行ったり座談会を開く人的・資金的余裕なんて。
でも、友人とランチをしながらさり気なくアプリの話をしたり、開発担当者とカフェでミーティングしながら店員さんにちょっと話を聞くくらいなら簡単にできます。


こういうのは小さい企業や個人事業主だからできる強みだと思っています。
大手はきっとこんなやり方しませんよ、と勝手に思っています。


プロジェクト案が潰れるのは残念ですが、作った後に
「折角作ったのに・・・」
という気持ちになるよりはマシです。


今回のインタビューはビジネス的に王道か邪道かと聞かれればおそらく
-邪道
でしょう。
インタビュー数も少ないし。
サンプル抽出も思い付きでテキトーだし。

でも、何も行動しないで開発に踏み切ったり、開発途中で頓挫させるよりはマシです。
少なくとも、一緒に開発する友人の心に変化が生まれたので私としては上出来です。


駆け出しの開発者や起業家にとって

-何をしたらいいかわからない
-市場に受け入れられるかわからない

という悩みは日常茶飯事です。

その悩みを解決するために、
-自分なりのやり方で
-自分にあるアセットで
勝負しましょう。


実は今回この記事を書いたきっかけは、最近読んだ本書にこんな文言があったからなんです。

定性的検証と定量的検証

サンプル数は少なくて結構です。
わずか5人の顧客インタビューで十分です。


引用:

この本を読んだのが今週。
インタビューを実施したのが1月なので、およそ3ヶ月前の出来事をネタにして書いています。

ちなみに、私が書いたこの記事冒頭の画像(円グラフ)はインタビューをした当時に作成したものです。


案外自分が良かれと思っている行動は、既にビジネス的な戦略として世の中にあるのかもしれません。
もっと早くに本書を読んでおけば良かったな。
スタートアップの企業様や起業を検討している方にはオススメの一冊です。

あと、テストに関してはこちらのサイトも参考になります。
5ユーザーでテストすれば十分な理由 | U-Site


今回は以上です。

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